5年ぶりの栄冠〜前編〜

  • 2019.09.22 Sunday
  • 14:19

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5年ぶり。巨人以外の球団から見ると

たかが5年で何を言う?と突っ込まれますが

5年連続優勝を逃すというのは球団ワースト記録。

是が非でも優勝をしないといけない今季は

今、据えることのできる監督で一番勝てる監督と

いえば原辰徳さん一択しかなかった。

前回の退任から今回の就任までの過程で

間に立たされた高橋由伸・前監督に同情する

声も多くはあったが、何があろうとも優勝を

義務付けられるチームの指揮官には難しかった。

決して順風で今のポジションに座ったわけでない原監督。

許されることのないミッションの失敗。

球団は監督に全ての権限を与えた。

原監督が現場に戻る際に一番最初に求めたのが

FA宣言をした炭谷銀仁朗選手の獲得だった。

昨年というよりもここ数年の中での大物FA選手の

丸選手の獲得を!という声はチームやファンからも

求められるところではあったが、炭谷選手を

FAで獲得することに対して懐疑的な見方しかなかった。

小林を一人立ちさせる気がないのか?

しかしながら蓋を開けてみると、捕手を小林、炭谷、大城の

3人体制にしてそれぞれが相性のよい投手と

バッテリーを組んだ。野村克也さんが提言する

優勝チームには正捕手は1人論の全く逆を行く

捕手複数論。あまり小林選手が好きでないのか?

とも言われた原監督はことあるごとに炭谷選手を

「銀ちゃんの方が小林より1枚半上」などと褒めた。

実際、ここまで先発で全く結果の出せなかった

桜井投手を先発の柱の一人にしたのは炭谷選手。

なかなかいい結果の出ない菅野−小林のベストバッテリーを

解体して菅野−炭谷バッテリーに変更もした。

小林選手が潰れかねないところだったが

それでも小林選手が腐らずに自分が与えられた場面で

最善を尽くした。その結果、炭谷選手が骨折で戦列を

離れるとなった時でも正捕手として今までコンビを

組まなかった投手に対してもいいリードをした。

ケガから炭谷選手が復帰した際にも、正捕手の

座を明け渡すことなく、優勝決定の瞬間には

マスクを被って試合に出ていた。スタメンで

出たわけではなかったが、打席が回ってきたところで

貴重な同点タイムリーを放って今年は.250をマーク。

打撃が課題と言われたが及第点の数字を残した。

 

投手陣に目を向けると、2年連続沢村賞を受賞した

菅野投手に今年は異変が。勝ち星こそ挙げるものの

ホームランをボコボコ打たれた。昨年は7本しか

打たれなかったのが、今年は4月にしてその数字と

同じだけの本塁打を打たれた。ヤクルト戦では

クリーンアップに3連続被弾、阪神戦では自己

ワーストの10失点など、エースナンバー18を今年から

背負い更なる飛躍を期待されたのが、まさかまさかの

展開で交流戦を前に腰痛で登録を抹消された。

復帰後に完封勝利を挙げるなど復活かと思われたが

それでも昨年までの菅野投手の姿には程遠かった。

結局、その後も2度の登録抹消で優勝をかけた一番と

いうマウンドには菅野投手の姿はなかった。

それでも優勝できたのはFA加入で3年目の山口俊投手が

絶対的エースとして君臨したことが大きかった。

2年前の暴力事件を起こした際には野球人生が

終わるかもしれないといったところまで追い詰められ

再起をはかる昨年も求められるほどの数字は残せず
(ノーヒットノーランは素晴らしかった)、

野球人生を懸けると言っても過言ではない

契約3年目にその能力が開花した。

菅野投手がいない中で、エースとして大事な

試合に先発し試合を作る。積み上げた勝ち星は14。

キャリアハイの数字をマークして最多勝、最高勝率はほぼ

手中に収めた。奪三振は最後まで今永投手と争うが

ここまで来たらそこのタイトルも狙ってもらいたい。

開幕前に期待をされた助っ投たちはメルセデスが

何とか結果を残したが、ヤングマンや抑え候補のクック、

アダメスといった面々は二軍生活の方が長かった。

難病から復活したマシソンも往年の投球とはいかず

開幕前から懸念され、中盤くらいまで解消

されなかった中継ぎ抑え問題は勝ち続けるチームに

影を落とし続けた。

そんな中で光が差したのはデラロサの加入。

クイックもできない、コントロールも悪いクックとは

対照的に抜群のコントロールに自慢の速球。

なかなか決まらなかった抑え投手が誕生した。

今までは9回にドキドキしながら見てたのが

デラロサはほぼ安心して見ることができた。

それまでは中川投手がクローザーを務め、

倒れそうなチームの危機を何度となく救ってきた。

とはいえ、シーズンをフルに戦うのは初の経験。

毎試合チームに帯同して、毎日のように肩を作る。

夏場に状態が落ちても仕方がなかった。

ただ、そこをカバーするということで、今までは

先発をしていた大竹、田口といった投手を中継ぎに

配置した。大竹投手はシュートとスライダーを

使い分けて短いイニングをビシッと抑える。

タフネスな田口は連投も何のその、ロングリリーフも

できる左の中継ぎに欠かせない存在となった。

週刊誌で一般人と揉めたと報道された澤村投手を

ある意味劇薬として投入したが、それはプラスに作用。

痛打を浴びる場面もあったが、マウンド度胸は

抜群で力で相手をねじ伏せる彼本来の投球も見せた。

そして一番のヒットは中継ぎの桜井投手を先発に

転向させたことだろう。昨年までプロでの勝ち星のない

ドラフト1位投手。その良さを引き出したのは炭谷捕手。

宮本投手総合コーチは桜井を中継ぎでと思って

いたのを原監督が先発で使うと方向転換。

中継ぎで通用しないのが先発で通用するのか?

今までの常識を覆す原監督の考えが大当たりした。

先発投手陣が登録されては抹消される中で

交流戦からずっと先発ローテーションを守り続けた。

菅野投手の11勝というのももちろん素晴らしい数字。

状態がいいとはいえない中でこれだけの勝ち星を

挙げたというのは評価に値する。

前半は中継ぎ陣も安定せずに先発の駒も不足。

正直、このメンバーでよく貯金を15も持って

オールスター前に首位を走っているなと感心してしまう。

他球団で見てみると西武とヤクルトが同じように

最強の矛(攻撃力)と最弱の盾(投手力)を持つチーム。

片や西武は逆転での連覇が目前。

一方のヤクルトはシーズンセリーグワースト記録の

16連敗とぶっちぎりで最下位を走っている。

なぜこのような差が出たのかというと大事な試合を

西武はしっかりとものにしてきたということ。

特に勝負どころの8月末からずっと先発投手陣が

奮起してきた。ヤクルトは勝っても負けても

大味な試合が多く、乱打戦の敗戦というのが多く

大事な節目に負け続けたというのも最下位の理由だろう。

西武にも言えたことだが、巨人も打率はリーグ2位、

防御率はリーグ3位というチーム成績の中で

打てない時はとことん打てずに負けるが、勝つ時は

接戦を制するといったイメージだった。

高橋由伸監督時代はとにかく1点差ゲームが弱かった。

それが原監督になって1点差ゲームをものに

できるようになった。前半終了時点で原監督が

際どいゲームを勝てたのも紙一重。一つ間違えば

うちが負けてもおかしくない試合はいくつもあった、と

僅差の試合について語っていた。

オールスター前に10.5ゲーム差をつけて

ぶっちぎりで優勝テープを切るのでは?と

思った方もたくさんいたと思うが、今年は

大型連勝と大型連敗をどのチームも経験している

だけに、このまますんなり行くとはどうしても

思うことができなかった。

実際、その通りで巨人が大きく調子を落とす中で

広島とDeNAが連勝を重ねて1ヶ月も経たない

うちにゲーム差は0.5ゲーム差に縮まった。

勢いからすると巨人の首位陥落は時間の問題と

思われたが、ここで潮目の変わる一戦が。

8月9日のヤクルト戦。序盤に7点差をつけられ

早々に敗色ムードが濃厚になるも、そこから

打線がゲレーロ、岡本の2連発で同点に追いついて

延長10回に亀井選手のサヨナラ犠飛で奇跡の

大逆転勝利。ここから巨人が再び走り始めた。

この試合も大きかったが次のズムスタでの

広島戦の初戦、前回の対戦で同じ様な試合展開で

ひっくり返されたのを逆転されずに踏みとどまった。

2戦目はサヨナラ負けも3戦目は菅野投手の粘投で

勝ち越してそのまま阪神と中日に勝ち越した。

追いすがられてずるずる後退するどころか

二の足を使って走られたことで、そこまでに

かなりの勢いで上がっていった広島もDeNA

それ以上の追い上げは難しかった。

どちらのチームも巨人戦3連戦3連勝を求められ

一度はできたものの、やはり勝ちっぱなしとは

いかなかった。1つ勝てばいいという巨人の

気持ちの楽さに比べるとなかなか厳しいものがあった。

 

後編に続く

 

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